「〜せいで」の韓国語【느라고】【바람에】【때문에】【탓에】 はどう違う?使い分け方を解説!

文法

こんにちは、こぴです。

韓国語で似たような使い方をする

【느라고】【바람에】【탓에】【때문에】

どれも日本語では「〜せいで」と訳され、後の文には否定的な文がくることが多い文法です。

今回はこの4つの違いと使い分け方を解説していきます。

なお、より基本的な連結語尾「-서」と「-고」については、こちらで解説しています!

【느라고】=自分の行動が原因の「〜せいで」

【느라고】を一言で言うと、自分の行動が原因の「〜せいで」です。

ある人がとある行動に夢中になってしまっているうちに、その人はこんな悪影響を受けた

という文に使われるのが【느라고】といっていいでしょう。

【느라고】は会話で使う際、고を省いて느라を使うことが多いです。

【느라고】の特徴

前文と後文の主語は必ず同じ

自身の行動が原因なので、前文と後文の主語は一致します。

主語は何か行動が可能である人や動物に限られるという訳ですが、中でも自分(主語が私)の話をするときに使うことが多いです。

느라고につくのは動詞のみ

行動が原因なので【느라고】の前には動詞のみが使われます。

後文には一定の言葉が汎用されている

  • 잊어버리다(忘れてしまう)
  • 늦다(遅れる)
  • 모르다(知らない)
  • 잠을 못 자다(寝ることができない)
  • 못 하다(できない)
  • 바쁘다(忙しい)
  • 힘들다(大変だ)
  • 정신이 없다(慌ただしい、落ち着かない)

後文は否定的な結果の文になるので、自然とこのような否定的な動詞・形容詞が多く使われることになります。

前文は過去形にはならない

過去の話をする場合でも前文は過去形にはならず、後文を過去形にすればOKです。

【느라고】の例文

  • 시험 공부를 하느라 힘들어요.

  試験の勉強をしていて大変です。

  • 드라마를 보느라 잠을 못 잤어요.

  ドラマを見ていて寝られませんでした。

  • 알바하느라 바빠요.

  アルバイトをしていて忙しいです。

  • 정소하느라 피곤했죠?

  掃除をして疲れたでしょう?

  • 버스를 놓지느라 지각했어요.

  バスを逃して遅刻しました。

【바람에】=外部からの予期せぬ原因の「〜せいで」

自分の行動が原因の【느라고】に対して、【바람에】外部からの予想できない原因の「〜せいで」です。

【바람에】の바람はまさに「」です。

自然現象や自分ではコントロールできない出来事が起きたために、否定的な結果になったという表現をする際に使われます。

【바람에】の特徴

前文と後文の主語は異なることもある

これが【느라고】と大きく違う点です。

外部からの原因の結果、他の人・ものに悪影響が及ぶという文になるので、前文と後文は主語が異なってもおかしくありません

바람에の前につくのは動詞のみ

【느라고】と同じく、動詞のみ使えます。

前文は現在形、後文は過去形

前文の出来事・原因は過去形にはせず、後文を過去形にします。

【바람에】の例文

  • 감기에 걸리는 바람에 출근하지 못 했어요.

  風邪を引いたため出勤できませんでした。

  • 태풍이 오는 바람에 비행기를 못 탔어요.

  台風が来たため飛行機に乗れませんでした。

  • 친구가 안 오는 바람에 식사를 못갔어요.

  友達が来なかったので食事に行けませんでした。

  • 급하게 달리는 바람에 넘어졌어요.

  急いで走ったので転びました。

  • 열이 나는 바람에 약속을 취소했어요.

  熱が出たため約束を取り消しました。

【탓에】=名詞にも使えて原因の種類も関係ない「〜せいで」

【탓에】も【느라고】【바람에】同様、前に原因、後に否定的な結果が来る「〜せいで」を表す文法です。

文法というより、【탓에】の탓は悪い出来事の原因を意味していて、탓自体が「〜せい」という意味の単語です。

【느라고】【바람에】と異なるのは、

前に来る品詞や原因の種類は何でもOKという点です。

【탓에】の特徴

【名詞+탓에】で「〇〇のせいで」と使うことが多い

前に動詞しか使えない【느라고】【바람에】とは違い、【탓에】はどんな品詞も使うことができます。

中でも名詞につけて「〇〇のせいで」と表すことが多いです。

  • 내 탓에(私のせいで)
  • 니 탓에(君のせいで)
  • 감기 탓에(風邪のせいで)
  • 날씨 탓에(天気のせいで)

原因の種類にも縛りがない

【느라고】【바람에】は前文の原因の種類によって使い分けが必要ですが、【탓에】はどんな種類の原因でもOKです。

前文も後文も時制の縛りがない

【느라고】【바람에】は前文は過去形✕、後文は必ず過去形など使う時制に限定がありますが、【탓에】は前後ともにどの時制の文を使えます。

【-탓이다】で「〜せいだ」の文も作れる

【느라고】【바람에】は必ず前文に原因、後文に結果という造りであるのに対し

【탓에】は自由に文を作ることができます。

例えば

내가 실패한 탓에 졌어요.(私が失敗したせいで負けました。)

これは【느라고】【바람에】と同じ、前文に原因、後文に結果という造りです。

そして

실패 탓에 졌어요.(私の失敗のせいで負けました。)

こちらも原因の文+結果の文ですが、前の文が動詞ではなく名詞のため、【느라고】【바람에】は使えず【탓에】しか当てはまりません

진 것은 실패한 내 탓이에요.(負けたのは失敗した私のせいです。)

前文に原因、後文に結果という造りだけでなく、

【-탓이다】「〜せいだ」で文を完結することも可能です。

진 것은 내가 실패한 탓이에요.(負けたのは私が失敗したせいです。)

もちろんこの造りでも全ての品詞が使えます。

【탓에】の例文

  • 긴장한 탓에 아무 것도 못 먹었어요.

  緊張したせいで何も食べられませんでした。

  • 나이 탓에 요즘 티김을 많이 못 먹어요.

  歳のせいで最近揚げ物をたくさん食べられません。

  • 남의 탓으로 하면 안 돼요.

  人のせいにしたらだめです。

  • 그건 기분 탓이에요.

  それは気のせいです。

【때문에】=名詞につくと「〇〇のせいで」

【때문에】も「〜せいで」と訳すことが多い表現です。

ですが【느라고】【바람에】【탓에】と違い、文によっては「〜せいで」ではなく単純に原因・理由を表す「〜のため、〜なので」と訳すことも多いです。

【名詞+때문에】だと「〇〇のせいで」の場合が多い

【때문에】は前に名詞がある場合は「〇〇のせいで」と訳し、後文に否定的な文が来ることが多いです。

  • 너 때문에 지금까지 힘들었어.

  君のせいで今まで大変だった。

  • 폭우 때문에 집에서 나갈 수 없었어요.

  暴雨のせいで家から出ることができませんでした。

  • 나 때문에 안 돼서 미안해요.

  私のせいでダメになってすみません。

このように後ろに否定的な文がくると「〇〇のせいで」という意味になりますが、

【名詞+때문에】は「〇〇のために」「〇〇のおかげで」と表現する際にも使います

  • 그 사람 때문에 나는 행복해요.

  あの人のおかげで私は幸せです。

  • 때문에 잘 해줘서 고마워요.

  私のためによくしてくれてありがとうございます。

一見使い分けが難しそうに見えますが、【때문에】がどの意味になるのかは文脈から大体わかります。

形容詞や動詞につくと原因・理由の「〜のため、〜なので」(丁寧な表現)

【때문에】は形容詞や動詞に使うと、「〜せいで」よりも単純に原因・理由を表す「〜のため、〜なので」を意味する場合が多くなります

もちろん「〜せいで」の意味で使うこともあるので、やはり【때문에】は文脈によって柔軟に意味を使い分けることができるのが特徴といっていいでしょう。

そして【때문에】は何かを人にきちんと説明するときや、少し改まった場で使うことが多い少し丁寧な表現の「〜のため、なので」です。

この辺りはまた別の記事で解説をします。

【때문이다】で文の終わりにも使える

【-탓이다】同様、文の前後を接続するだけでなく、【때문이다】「〜のせいだ」と文を完結できます。

  • 모두 다 나 때문이에요.

  全て私のせいです。

まとめ

  • 【느라고】【바람에】【탓에】【때문에】は全て「〜せいで」の意味で使われる
  • 【느라고】自分の行動が原因の「〜せいで」
  • 【바람에】外部からの予期せぬ原因の「〜せいで」
  • 【탓에】名詞とセットで使うことが多い
  • 【때문에】名詞だと「〇〇のせいで」、それ以外は単に理由を表す

今日も一歩成長、お疲れ様でした!

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