こんにちは、こぴです。
韓国語には、「〜してしまう」という意味になる
【-아/어 버리다】という表現があります。
さらにもうひとつ、同じく「〜してしまう」という意味の韓国語
【-고 말다】という文法も存在します。
どちらも日本語では「〜してしまう」なのに、
何が違うのか、よくわからないという方が多いのではないでしょうか。
今回は、この【-아/어 버리다】と【-고 말다】の違いが正しく理解できるように、
意味の違いや使い分け方をわかりやすく解説します。
【-아/어 버리다】=行動の完了&そのときの感情付きの「〜してしまう」

【-아/어 버리다】は、
ある行動を完全に終えたことを表すと同時に、その結果に対する感情も含む表現です。
この感情というのは、文脈次第でポジティブにもネガティブにもなります。
”すっきりとした達成感”のようなポジティブな感情を表すときもあれば、
”後悔や失敗の残念さ”のようなネガティブな感情を表すときもあります。
例文を読むとわかりやすいと思います。
例文
・숙제를 다 해 버렸어요.
宿題を全部やってしまいました。(感情:すっきりとした達成感)
・실수로 그 파일을 지워 버렸어요.
間違えてそのファイルを消してしまいました。(感情:後悔、失敗)
・친구한테 비밀을 말해 버렸어요.
友達に秘密を言っちゃいました。(感情:うっかり、後悔)
・돈을 다 써 버렸어요.
お金を全部使ってしまいました。(感情:後悔または驚き)
【-아/어 버리다】は、“完了+感情”がキーワードです。
【-고 말다】=意図せずそうなった、最終的な結果

【-고 말다】は、
予期せず、意図せず結局そうなってしまったというときの「〜してしまう」です。
自分はやろうと思ってなかったのに、避けることができずネガティブな結果になり、
「残念」「後悔」という感情が込もった表現になります。
「(努力したのに)結局そうなった」
「抑えられずに〜してしまった」という意味合いがあります。
例文
・결국 울고 말았어요.
結局泣いてしまいました。
・참으려고 했는데 화를 내고 말았어요.
我慢しようとしたのに、怒ってしまいました。
・약속을 잊어버리고 말았어요.
約束を忘れてしまいました。
・열심히 했지만 실패하고 말았어요.
一生懸命やったけど、失敗してしまいました。
【-아/어 버리다】と【-고 말다】の使い分け

日本語にするとどちらも同じ「〜してしまう」ですが、
同じ文で【-아/어 버리다】と【-고 말다】を入れ替えてみると何がどう変わるのかを、比較してみましょう。
・참으려고 했는데 울어 버렸어요.
我慢しようとしたのに泣いてしまいました。
・참으려고 했는데 울고 말았어요.
我慢しようとしたのに泣いてしまいました。
どちらも同じ訳にはなりますが、
【-아/어 버리다】を使うと、嬉し涙なのか悔し涙なのか、とにかく感情が爆発して泣いてしまった、というニュアンス、
【-고 말다】を使うと、泣きたくないのに、意志に反して泣いてしまったというネガティブなニュアンスになります。
同じように、
・결국 그 말을 해 버렸어요.
結局その話をしてしまいました。
・결국 그 말을 하고 말았어요.
結局その話をしてしまいました。
最初の文は、その話をしたことに対し、後悔やすっきりなど、そのときの感情も一緒に含まれていて、
後の文は、その話をせざるを得なくて結局してしまい、後悔や失敗の感情を含んだ文となります。
このように、【-아/어 버리다】と【-고 말다】を使い分けると、
感情を強調したいのか、それとも避けられない結末を強調したいのか、に違いが出ます。
もし比較してみても違いや使い分けが難しいと感じる場合は、感情が文脈によって変わる【-아/어 버리다】を使いましょう。
なんでもかんでも【-고 말다】を使うと、文脈によっては不自然になることもあるからです。
まとめ

【-아/어 버리다】→完了したことを、感情付きで表す「〜してしまう」
【-고 말다】→意思に反した結果に、諦めや残念さを表す「結局〜してしまう」
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